魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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360: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/05/11(水) 02:39:11.23 ID:ofIrSduQ0

黙して、さらに力を緩めた近衛。
神はそんな近衛の態度に安心したのか、一気にまくしたてた。


神『そうだ! 憎しみも恨みも忘れ、新しい世界で、全てをはじめからやりなおせば きっと―――

近衛「…………きっと…?」

神『きっとお前もまた、救われるだろう――……!』


まだ震えていたが、神はまっすぐに近衛を見つめていた。
自らの提案に自信があるのだろう。

どうだ、と問い詰めるような神の視線。
先に目をそらしたのは、近衛だった。


近衛「…全てをはじめからやりなおす、新世界…ですか。憎しみも恨みも無い楽園……なんだか魅力的ですね」

神「そうだろう。この戦はそれを目指して仕掛けられたものだ…!」

近衛「その楽園作りが、戦の動機なんですか? では、この浄気は?」

神「この浄気は、楽園を形成する要になるものだ…。魔素を打ち払い、浄気を充分に満たすために必要となる……」

近衛「………そうでしたか。この結界、そんなに大事なものだったんですね」


反省したかのように、近衛は大人しい口振りで呟いた。




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