魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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36: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2015/09/22(火) 01:10:23.57 ID:SFw0ZPMn0

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翌朝
本殿・最奥の間――


魔王にとって、朝餉を済ませた後はこの奥間へ来るのが日課となっている。

朝の光に照らされた御簾は、紅葉のような艶を放っていた。
だが、魔王の視線は御簾の奥―― 御簾よりも、なお美しい物を見据えている。


天使「……ぃゃ… ぃゃ…」ブルブル

魔王「よくもまあ、飽きもせずに怯えていられるものだな…クク」

近衛「……」


本来であれば、御簾の中に座するべきが魔王。
一段低くなった床で、御簾越しに他者を見ることなどあってはならない。

だが、崩した胡坐で片膝を立てて、頬杖などをつきながらくつろいでいる魔王は
それすらも愉快に感じているように思えた。





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