魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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◆OkIOr5cb.o
[saga]
2016/05/11(水) 02:13:56.01 ID:ofIrSduQ0
近衛が、元勇者。
その素性を知って、多くの物に合点がいってしまったのだろう。
魔族を恨んでいるのは、人間世界を滅ぼしたのだから当然だ。
神をなんとも思わない無礼な態度も、神が人間世界を救わなかった事を思えば理解できる。
正体不明の余裕ですらも、狂人のそれだと思えばいい……
すべての辻妻が合ってしまったのだ。
神の目に、近衛は“魔王殺しのためならば神殺しも厭わない狂人”に見えているだろう。
亀姫(―――実際に、狂人なのかもしれないけれど)
亀姫は自分に言い聞かせ、自らを律する。
近衛に嘘があれば、それは見定めなければならない。妄信的に信じてはいけない。
神『剣を…… 剣をしまえ。お前が魔王を憎んでいるのは理解した…!』
神は、近衛が持っている剣に注視しながら 震えていた。
魔族であれば、いくらか浄気を使ってしまえば追い払えると思っていたのだろう。
だが、剣を構えた勇者であるならば決して油断はならない。
その危機を前に、怯えているのだ。
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