魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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290: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/22(金) 00:25:04.00 ID:XCb4AxA00

神にとって、魔族とは忌々しいものだろう。
その姿絵を神聖とされる神の間への入り口に飾るものだろうか。


魔王(……たとえば、救世の姿を描いた神に対比させ、地に堕とされる魔族を描くならわかる。だが、先ほど見えたこれは、どちらも同じような立ち姿)

魔王(……ただの悪趣味ならばよいのだが。神族が魔族をどう思っているのかなど…ここにきて想像するのは苦いものがあるな)


ガシャ…ギシ。

砕けた硝子を踏みしめ、魔王は階段を登る。
バサリとマントを広げなおし、腰元の刀を据えなおす。

階段を登りきった先は、宮殿の横幅いっぱいに広がった廊下。
その中央にある大扉の前、左右に広がった獣達が 魔王を待っている。


コツ、コツ、コツ……
グルル……


魔王「ほう。……さすがここまで来ると、漏れ出す浄気が多いな。開けられなかったのか」

獣王「……グルル」


獣王は、僅かに目線をそらして低く唸る。
その様子はつい先ほどまでの好戦的な獣の目をしていない。

魔王はそんな獣王の毛並みにそっと手を這わせ、忠実な臣下の様子を伺った。




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