魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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260: ◆OkIOr5cb.o[sage saga]
2016/03/21(月) 07:01:54.35 ID:YJiH1jFt0

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天空宮殿3階――大廊下


通路の真中、外壁につけられた不審な大扉。

左右にあった飾り窓から、反対の位置に立つ塔が見えている。
それからその塔には、こちらと同じ装飾の大扉がついているのも見えた。

亀姫と顔を見合わせ、コクリと頷いた。


――ザァッ!!!


近衛が扉を開けると、強すぎる勢いで外気が流れ込み 亀姫は顔を顰める。


亀姫「あちらの塔への渡り通路だろうとは思いましたが… まさか、完全に落ちているとはね」

近衛「陛下の攻撃で、崩れたのでしょうか」

亀姫「いえ、違うと思いますわ」


亀姫がかがみこみ、扉の奥へ身を乗り出す
崩された渡り廊下に触れると、断面は砂のようにボロボロと崩れていった。


近衛「崩れたのか崩されたのか…ともかく、だいぶ以前からこの状態のようですね」

亀姫「向こうの塔は、ここと同じ高さに扉があって、塔の土台はただの石積み……つまりこの消えた渡り廊下だけが、入り口」

近衛「大昔から使われていない塔とその入り口ってことですか…。そんなものに惑わされて踏み込まなくてよかった」

亀姫「開けたと同時に踏み出していたら、落ちて真っ逆さまでしたわね。押し扉ですのに、よく踏み込まなかったこと」

近衛「大扉を開ける度に死にそうになってますからね、もういい加減に学習しましたよ」




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