魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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245: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/02/23(火) 05:36:36.77 ID:zUoOI/kM0

亀姫「陛下は…とてもお優しくて思慮深い方よ。だからこそそれを表には出さない」

亀姫「誰かにとって、優しくされていた相手が悪なのだと思い知らされたら……負う傷の深さが増すだけですものね」


近衛「最初から乱暴で傲慢な相手なら… 乱暴で傲慢な扱いをされたと感じた時でも、それ以上に傷つかなくて済む、と…?」

亀姫「……信頼や忠誠をした相手に裏切られたら…悲しみという傷が増えるでしょう?」

近衛「………だからこそ…陛下はこの戦争の前に、忠誠を棄てろだなんて仰っていたのか…?」

亀姫「この戦争、予め神が望んで陛下に仕掛けさせたものだったとしたら……神は陛下を全力で悪に仕立て上げるでしょうからね」

近衛「………陛下……」


全ては推測に過ぎない。
だけれど、二人はそれぞれ確かに強い思いをもって魔王を慕っている。

推測に過ぎなかったとしても、その可能性があるというだけで充分なのだ。
充分すぎるほどに胸は苦しく、苦々しい思いを噛み締めてしまう。

発するべき言葉もみつからないまま、二人は黙り込んでしまった。
それから少しの間をおいて… 亀姫がスっと姿勢をただし、顔を上げた。




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