魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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236: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/02/23(火) 05:30:07.37 ID:zUoOI/kM0

亀姫「“勇者を作ったのは、地表の安寧の象徴にするため。決して魔をどうこうしようとした訳ではない”……ってとこかしらね」

近衛「……? 自分は、魔王陛下を討つためではなく… ニンゲン世界の平和の為に勇者になった、と?」

亀姫「ええ。だって貴方、先ほど自分で言ったじゃない。滅ぼせとも言われてないし、戦い方も知らなかった、と」

近衛「……? それは、そうですが」

亀姫「そもそも魔王と地表で戦争させて討とうというなら、近衛などを選ばないんじゃないかしら。ましてや魔の存在すら教えないなんて…私からするとありえないですわ」

近衛「…………それは…そう、言われてしまうと。確かに何故自分が選ばれたのかはわかっていませんが…」

亀姫「貴方は…武器にされたのではなく、贄にされたんじゃないかしら」

近衛「ッ! どういう意味ですか!?」


亀姫「大人しく従順。正義感が強く、だけど強すぎる武力は持たない。あくまで“地表の世直しの為に選ばれた者”としてソレらしい要素を持っていた近衛を、“勇者”に仕立てる…」

亀姫「魔国は古い迷信などを信じ、“世直しの為に選ばれただけの善たる若者”を、“魔を滅ぼしに来る勇者”と思い込んで一方的に討ち、ニンゲンを滅ぼす……」

近衛「……あ。え…? 自分は…魔王陛下に救われたからこそ神を恨んだが… そもそもは、どちらが悪いのだ…?」





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