魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
1- 20
153: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2015/12/11(金) 10:51:36.36 ID:/7QfDunq0

――――――――――――――――――――


口数少なく黙り込んだ近衛を不審がりながらも、亀姫は丁寧に手当てを続けた。

傷があったことなど忘れてしまうほどの見事な治癒。
細胞も血管も、皮膚も…そこにあった指紋や皺までも元のとおり。
ニンゲンの感覚でいえば、恐ろしいどころか薄気味悪いほどの、医療術。

しかし近衛は、今更そんなことに動揺しなかった。
仕組みの分からない高度な術にだけ感心して、感謝して。

深々と礼を言い、近衛は立ち去った。


戸口の近くまで出て見送っていた亀姫は
その背が見えなくなるのを確認して、ポツリと呟く。


亀姫「おかしな子。それに少し……怪しい子」


「あア、怪しいナ」


のたりと縁の下から身を出してきたのは、獣王だった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
494Res/366.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice