利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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63:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2015/10/22(木) 02:15:55.64 ID:pcOuKf9wo
響「──どうしても?」

提督「すまん。後で迎えに行くから、今は皆の所へ行ってくれないか」

響「……約束だよ」

提督「約束だ」

響「分かった。……なるべく早くね」タタッ

提督「ああ」

救護妖精(あー……こりゃ、あの惨状を間近で見てトラウマ背負っちゃったかねぇ……)

提督「さて、こんな真夜中に二人で話とは珍しいな。どうした」

救護妖精「皆のチェックの報告だよ。誰もが聞ける場所で話す事じゃないでしょ?」

提督「…………そうだな。報告を頼む」

救護妖精(察しちゃったかね、これは……)

救護妖精「んじゃ、まず一件目。金剛と瑞鶴は深い傷だったから、少しの間は肉体的に負担の掛かる事はさせてあげないようにしてあげてね。レ級は流石の火力というかなんというか。ありゃ本当に脅威だよ」

提督「なるほど、分かった。二人には鎮守府復旧の間、裏方をお願いして貰おう」

救護妖精「ん。そんで二件目。入渠を終わらせた子は全員、健康だよ。疲労とトラウマは除くけどね」

提督「……響のメンタルケアは私にしか出来そうにないな」

救護妖精「だね。他の子はあたしと提督が時間を掛けてゆっくりとすれば良いけど、知っての通りあの子は心に少し根強く傷を負ってる。響が一番落ち着く事をすると良いさね。あと、しばらくの間は戦いから遠ざけておいてあげてね」

提督「ああ、そうしよう。──では、本題に入ろうか」

救護妖精「……………………」

提督「…………」

救護妖精「……単刀直入に言うと、身体の何もかもがおかしくなってた。艤装も、骨も、筋肉も、神経も、内臓も……心の方もね。治そうと……いや、直そうとするくらいならば新しく作り直した方が良いくらいに」

提督「────────」

救護妖精「一応だけど本人には言ってないよ。とりあえず絶対安静だって指示を出してる」

提督「……あの鉄筋コンクリートを受け止めたのがマズかったか」

救護妖精「原因の一つがそれだね。骨の状態を見てみると、原因は受け止めた事とその後の無理な力を入れた事の二つ。骨が砕けたくらいだったらまだマシだよ。その後で大きな負担の掛かる力の使い方をしたから余計に酷くなった。よく言われている事だけど、バイクで転んで鎖骨を折っちゃった時、バイクを起こした事で入院が三ヶ月伸びたっていうのと同じさ」


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