利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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331:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2016/03/21(月) 18:59:20.71 ID:lFglZpsro
提督「……本当に、お前なのか?」

金剛「ハイ。テートクとの秘密も全部覚えているデスよ」

提督「……ペンダントはどちらを貰った」

金剛「左デス。……今は海の底に沈んでしまっているので心底悔やんでいマス」

提督「…………」

金剛「テートクは、まだ持っていマスか?」

提督「引き出しの奥へしまってある。……見るか?」

金剛「……いえ。片方が無いのは寂しいデスから……」

提督「……そうか」

提督「……ところで金剛。お前は、どうしてここへ居るんだ?」

金剛「それは分かりまセン。気付いたら海の上で立っていて……色々と悩みまシタが、鎮守府へ戻る事にシタのデス。……デスが、皆さん私の事が見えていないようでシテ。私も最近まで皆の声が聴こえなかったので、少し寂しかったデス……。おまけに、テートクもしばらく居ませんでシタし……」

金剛「デモ、最近になって声が聴こえまシタ。私と同じ声の、この子の声デス。初めは幻聴かと思いまシタがやっぱり聴こえたのデス。そして今日、身体を貸して下さいまシタ」

提督「身体を借りた理由は、私へ文句を言う為か?」

金剛「それも一つデスけど、一番はもっと別デス」

金剛「──テートクと、またお話がしたかった。私が沈む前に思った事が、今叶いました」

提督「……そうか」

金剛「……むー。テートク、なんだか反応が薄くありまセンか? 正直、今にでも抱き付こうかと思っていたデスよ?」

提督「今まで幾度と無く夢に見た、絶対に叶わないと思っていた光景なんだ。少し混乱している。あと、その身体は借り物だから抱き付くのはやめておけ」

金剛「ウー……。デハ、髪を梳いてくれマスか?」

提督「まあ……そのくらいならば許してくれるかな。ブラシを取ってくる」スッ

金剛「ハイ。待っているデース」

ガチャ──パタン


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