利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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299:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2016/02/28(日) 20:34:30.44 ID:7Iq+mEEgo
瑞鶴「──え? ちょ、ちょっと待ってよ!」

利根「む?」

響「……利根さん、今の」

提督(……マズったな)

金剛「…………」

利根「む……すまぬ、提督」

提督「仕方が無い。空母棲姫やヲ級が居るんだ。いずれバレていただろう。……そういう事だ。あくまで可能性だが、艦娘は沈むと深海棲艦となる可能性が高い」

響「……どうしてそう思ったんだい」

提督「三人も薄々気付いていたと思うが、二人──特に空母棲姫はどこかで見た事のある姿と言動をしていないか」

瑞鶴「それは……思った事はあるけど……」

提督「私の予測だが、空母棲姫は加賀が沈んだ姿ではないかと思っている。深海棲艦だというのにも関わらず艦娘に詳しいのも、そう考えれば納得がいく。ヲ級は……今の所分からん」

瑞鶴「で、でも! 沈んだら確実に深海棲艦になる訳じゃないのよね? それだったら、幽霊になる可能性だってあるんじゃないの……?」

提督「今まで艦娘の幽霊というのを聞いた事が無い。私も提督だ。もしそのような事例が他の鎮守府にあれば耳へ入ってくる」

提督「……それどころか、艦娘が沈んだ後はどうなるのか──それを知っている者は誰も居ない。帰って来たという話も無い。死体として浮き上がってきたという話も無い。こればっかりは流石におかしいと思わないか?」

響「……仮にそうだったとしても、実際に金剛さんの幽霊が出ているんだよね。これはどういう事なのかな」

提督「それが分からない所だ。私の予想が外れているのか、それとも何か特別な理由があったのか……」

瑞鶴「……私は、予想が外れていて欲しいなって思う。だって、それってつまり過去の仲間を殺してるって事だし……」

提督「その点に関しては人間同様に死後、悪霊となった者が退治されるようなものだと思っていたのだが」

瑞鶴「……うん。そう思うようにするわ。……その方が、気が楽だもん」

提督「話を戻すが、最低でも幽霊騒ぎが解決するまではここに居て貰えないだろうか」

金剛「分かりまシタ」

利根「……即答じゃのう」

金剛「…………? えっと、何かおかしかったデスか?」

提督「……お前も、どことなく全てを受け入れようとする節があるな」

金剛「あれ……え……?」


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