利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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267:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2016/02/06(土) 18:59:10.26 ID:7SUR/2U5o
提督(……暗いな。月が昇っているとはいえ、半分だけの光では波くらいしか見えるものがない)スタスタ

提督(本当にどこまでも吸い込んでいきそうなほど黒い。……深海に沈むと、こんな風に暗くて黒いのだろうか)

響「…………」ボー

提督「む、響?」

響「! ……司令官? ビックリしたよ」

提督「私こそ驚いたぞ。こんな時間にどうしたんだ?」

響「なんとなく部屋を抜け出したくなってね」

提督「……ふむ」

響「向こうに帰りたいとかじゃないよ。それだけは先に言っておくね」

提督「ならば、他に思う所があるのか」

響「ん、そうだね……。皆が優しい所が少し辛いかな」

提督「優しい所が?」

響「うん。暁や雷、電が優しいんだ。私を相手に普通にしようと努力してくれてる」

提督「…………」

響「私を見て、話して、一緒に居て、三人は辛いはずだよ。そうだっていうのに、三人は私と普通にしてくれてるんだ。……そんな三人の姿を見るのが、私は少し辛い」

提督「だから部屋を抜け出したのか」

響「うん。ごめんよ、司令官」

提督「謝る事ではない。いずれ、三人も響も慣れる事だ」

響(司令官みたいに……とは言わないでおこうかな)

提督「響」

響「なんだい司令官?」

提督「お前には、目の前に広がる海がどう見える?」


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