利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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妖怪艦娘吊るし
◆I5l/cvh.9A
[saga]
2015/12/14(月) 19:29:28.09 ID:LwV9gPUqo
提督「──ふむ。あの騒動で本部に連絡する事は粗方終わったな」サラサラ
利根「後は鎮守府の再建と金剛と響のケアだけじゃな」カリカリ
提督「お前の身体の全快を忘れるな」サラサラ
利根「忘れておらぬよ。じゃが、こればっかりはどうしようもないじゃろう?」カリカリ
提督「執務をこなさずにベッドの上で大人しくしていれば、もっと早く治るだろ」サラサラ
利根「残念ながらそれは出来ぬ相談じゃな。ずっとベッドの上では精神的に辛くて治るのが遅くなりそうではないか?」カリカリ
提督「なるほど、そう返すか」スッ
利根「ほれ、こっちも終わったぞ」スッ
提督「だいぶ早くなったな。日付が変わる前に終わるのは珍しい」
利根「ふふん。我輩も成長しておるという事じゃ。ほれ、文字を書くスピードも上がって字も綺麗になったじゃろ?」
提督「そうだな。初めの頃と比較したいくらいだ」
利根「それも良いのう。我輩がどれだけ成長したのかが分かるぞ」ゴソゴソ
提督「別の方も成長しているようだ」
利根「そうじゃろうそうじゃろう? 頑張ったのじゃ!」ゴソゴソ
提督「初めは書類の見分け方すら分からなかったお前が、今じゃしっかりとした秘書だ。嬉しいものだ」
利根「見分け方どころか書く事すら酷いものではなかったか」パラパラ
利根「ほれ、これが当時のじゃ。小さな子供が書いたかのような字じゃなぁ」スッ
提督「今でなら汚い字と言えるな」
利根「うむ。……自分で言うのもアレじゃが、よくまあここまで綺麗になったものじゃ」
提督「字をあまり書かないから汚かったのであって、綺麗な字を書く素質はあったという事か」
利根「そうだと良いのう」
提督「利根は違うと思うのか」
利根「単純に我輩は他の人の綺麗だと思うた字をちょこっと真似ただけじゃからな」
提督「そうか。だが、それでも字が上手くなる者とならない者で違いは生まれるんじゃないか?」
利根「ふーむ……そういう事にしておくかのう。──それよりも、金剛と響がそろそろ来る頃じゃな」
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