利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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113:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2015/11/19(木) 11:42:43.31 ID:DUFOBdUYo
提督(……さて、時刻は二十時……そろそろ来る頃だろうか)

利根「くー……」

提督「……………………」ナデナデ

コンコンコン──ガチャ──パタン

長門「失礼する」

提督「来たか。……すまんが、少しの間だけ待っていてくれるか。それと、利根は寝ているからソファの方へ行こう」スッ

長門「了解した。しかし、何かあったのか?」

提督「見ての通り、金剛と瑞鶴、響がまだ来ていない。三人とも、今は姉妹艦と一緒だろう」

長門「なるほど。姉妹の交流という事か」

提督「私が言うのも変だが、堅苦しい言い方だな。ただ単なるお喋りでも良いだろうに」

長門「……私のキャラではない。むしろ『お喋り』という単語は悪い意味にしか聞こえん」

提督「難儀な性格だ。だが、それもここで長く暮らすと認識が変わるだろう」

長門「ほう?」

提督「下田鎮守府の事は多少耳にしていたが、今回は少し詳しく調べさせて貰った。率直に言うと、あれは独裁であり監獄だな」

長門「そうだな。否定のしようがない。だが、突き詰めると私達は消耗品にしか過ぎん。そうなる鎮守府も在るには在るだろう」

提督「違いない。しかし、消耗品と言ってしまえば私も艦娘と変わらんよ」

長門「……うん? どういう意味なんだ?」

提督「所詮、人も消耗品でしかないという事だ。艦娘の提督になる為には特別な何かが必要だというのは分かっているが、この国に蔓延っている鎮守府の数を考えれば極端に珍しい訳でもない。今は人手が足りないらしく、こんな私でもまた提督としてやれているが……前はもっと多くの提督が居たぞ」

長門「……なるほど。総司令部という観点から言えば、提督という存在もまた駒の一つにしか過ぎないのか」

提督「そういう事だ。死んでしまえば補充すれば良い話だからな。もっと大きく言ってしまえば、総司令部もこの国という枠組みの中では駒の一つでしかない。壊滅すれば新しく作り上げられる。そうなると形在るモノは全て消耗品だ」

長門「悔しいが反論のしようが無い。結局の所、どう意識するかで何もかも違って見えるという事か」

提督「頭がよく回るようで助かる。つまりはそういう事だ。──そして、私に付き従ってくれる艦娘に自分が消耗品だと思って暮らしている艦娘は居るように見えるか?」

長門「見えない。本当に普通だ。今を生き、明日を目指し、戦いという使命を除けば自由に暮らしている」


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