380: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/11/25(水) 03:05:59.68 ID:Mm2oT6db0
青年「まぁ、いいです。
問題はあなたの経歴です。
はじめは、盗賊として。
その次に、奴隷商として。
罪に問われなかった理由は色々あるでしょうが、
捕まってしまった以上極刑は免れませんよ」
盗賊「……別に…構わない」
青年「極刑は自殺の場ではありませんから。
死んだ娼婦についてどこまでお知りですか?」
盗賊は朦朧と、娼婦の顔を思い返す。
こんな時まで腹が減るとは、
人の身体とは不便なものだ。
青白く、痩せこけ、気だるそうな女。
見覚えはないが、ただ、
彼女の顔は、とても落ち着いた事は確かだ。
青年「では教えて差し上げます。
彼女が娼婦となったのは、3年ほど前です。
彼女は未婚の母でしてね。
一人娘を奴隷狩りでさらわれてしまい、
なんとか見つけ出したものの、買い取った者が随分と悪どくて、
通報すれば娘は殺す、1億で娘は返してやる、と持ちかけたそうです」
盗賊「………奴隷、狩り」
青年「元はと言えばあなたのせいですね。
裏は取れています」
盗賊「…そうか。
ますます死ぬべきだな、俺は」
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