魔女「ふふ。妻の鑑だろう?」
1- 20
290: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/10/05(月) 03:48:02.65 ID:D2uU4S3W0



賢者「………ッ、……ぁっ………」


賢者は声にならない悲鳴をあげ、
こめかみを押さえ、突然膝を屈した。
理由はわからない。
だが、この場においての彼女の特異性とは、
彼女が魔法使いであるという事のみだ。


戦士「賢者!どうしたっ!?」

賢者「わ、わから……」

勇者「知覚を解けばいいだけだよ。
   無理すると死んじゃうよー」

賢者「ぅ、く……」


思わず賢者に駆け寄る。
未だ痛むのか、賢者は少し頭を気にしながら立ち上がった。
視線を外したのは僅かの時間だったが、
勇者に距離を取らせるには充分の時間だったようだ。


勇者「迎えが来たんだ。
   欲しいものは回収したいし、
   邪魔はされたくないんだよ。
   ごめんね」

戦士「待て、勇者!!
   欲しい物ってなんなんだ!」

勇者「これこれ」


勇者の右手には、拳大の赤黒い球体が握られていた。
毒々しい赤だ。
見覚えはないが、なぜだかあの色を知っている気がする。

記憶を頼りにその色から受ける印象を必死に言葉にしようとして、
…そして、気付く。
赤黒い球体から想起させる印象。
勇者が手に入れたという魔法使いの死体たち。
それの意味するところとは。






<<前のレス[*]次のレス[#]>>
585Res/472.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice