208: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/09/19(土) 02:16:10.72 ID:HzNUYnay0
戦士「あっそうだ。
要はお前が任務を遂行すればいいんだろ?
じゃ、お前は一応盗賊を襲撃して、わざと失敗…」
賢者「はぁ?無理に決まってんでしょ」
戦士「なんでだよ」
賢者「あのね、私は一度失敗してるのよ。
鉱山都市の一件、忘れたの?」
戦士「あー………」
賢者「あの失敗が許される条件はね、
相手が勇者だった事。これは雷魔法の痕跡で証明されるわ。
加えて、私の任務成功率が極めて高い事。
これまで積み上げてきた信頼ね」
戦士「じゃ、次の失敗は」
賢者「許されないわ。
ましてや今回の襲撃対象は、リタイヤした中年男よ。
あんたは名が知られてないし。
私にとって任務失敗は一番困るのよ」
戦士「…う……厳しいなぁ…」
賢者「…私だって、あんたと戦いたくはないけど」
戦士「そうなのか。意外だ」
賢者「…次、やっても。
私、きっと、勝てないし」
戦士「へ?」
賢者「なんでもないわよ」
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