202: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/09/19(土) 02:11:12.85 ID:HzNUYnay0
賢者「続けるわよ」
戦士「……………ああ、聞かせてくれ」
賢者「うん。
まぁそれで、たまたま魔法の才能があったって事で、
貴族が後見人になって学院に入学してきたの。
第一印象は悪かったけど、
学院の寮で暮らすうちに栄養状態も良くなって、
本来の可愛らしい顔に戻る頃には、
私なんて足元にも及ばないくらいの魔法使いになってた」
戦士「…そりゃ凄い。
魔法使いってのは、6年で一人前になれるかどうかって世界だろう」
賢者「系統を選ばず、術式への理解力も再現性も応用性も、
新しい術式を開発する発想力も凄かったけど、
一番凄いのは魔力量だったわねー。
どれだけ魔法を使っても魔力切れを起こさないの。
まるで生きてるだけで魔力を生み出しているようだったわ」
戦士「回復力が優れてるって事か?
魔力は休めば自然回復するんだろ?」
賢者「そうだけど、あくまでそれは補充よ。
魔力って大気中にあるものなのよ」
戦士「え、そうなの」
賢者「うーん。完全には解明されていないんだけど、
魔力は大気中っていうか、外界に存在するものと、
体内に存在するものがあって、
魔法使いが魔法に用いるものは後者。
で、魔力は使う度、自然に外界から補充される。
外界に存在する魔力はとても薄くって、
本来回復には時間がかかるのよ。
でもあの子は体内の魔力がずば抜けて多くて、
少なくとも私は、あの子が魔力切れを起こしたところ、
見たことがないわ」
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