【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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81: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/01(火) 00:53:38.19 ID:RkvSB8Q60

「――シエルも、ギルも、ナナも、別に"血の力"を欲して手に入れたわけじゃないよ」
「だから、ロミオにだって」

「"赤い雨"に曝されて、強いアラガミとやり合って、"アナグラ"から抜け出せってのか?」
「入隊してすぐに"血の力"を手に入れた奴はいいよな、先輩に上からものを言えてさ」

「そういうことを言ってるんじゃなくて……!」

最初は気のない返事を繰り返すだけだったロミオも、こちらの追及に苛立ちを隠せなくなってきている。
もはや彼にとっては挑発にしかならない諫言を繰り出しては、素気無く受け流される生産性のない舌戦。
なのに、

「――自分だけが不幸だなんて思わないで」

何故こんな台詞が口を突いて出たのか自分でもわからない程、私は感情的になっていた。
しかし、ロミオにとってはこれが意図せず効果的だったようで、分かりやすくたじろいでいる。

「……う、うるさい!しつこいんだよ!いつもは周りにいい顔してるだけのくせに!」
「自分だけが不幸じゃない?私も苦労してますってか!自分の事は何一つ話さないのに、そんなことがわかってたまるかよ!!」
「……そうだよ、どうせお前だって――」

「――神機使いになる前は、何も変えられなかった奴なんだ」

一瞬、心臓を強く掴まれるような感覚が私を襲った。
二の句が継げなくなる。

「図星か?こんな説教してくるぐらいだから、心当たりはあるんだろうけどさ」
「……それが"ブラッド"に入ってからは大成功かよ、くそっ」
「俺だって、俺にだって居場所があるはずだったんだ……!それを、お前が――」



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