518: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/08/22(火) 00:29:51.96 ID:wa85cL3gO
「それにね、私……迷ってはいないから」
私を見つめる失意に、動きがあった。
「自分のしたいこと、やらなきゃいけないことはわかってるつもりだし、それを諦めるつもりもない」
折れなければいい。
私達が、私が、それを守ってさえいれば。
晴らすことは出来なくとも、エリナ達をつなぎ止めておくぐらいは可能なはずだ。
「……それでも不安な時は不安だし、また零しちゃうかもしれないけどね」
完璧に振る舞う必要はない。
と、私が決めていい事でもないかもしれないけど。
既に無理を決めた身一つで持ち切れるほど器用でないことも、学習はしているつもりだった。
現に、この後エリナがどう応えるか、少し怖がっている自分がいる。
「……うん……まだ、ちょっと整理できてない、けど」
私が言い終わるまでの間に、視線を外していた彼女が、声を上げた。
「先輩がそう言うなら、こっちからはもう聞かない」
「……というか、ダメだよね。あれだけ偉そうに特別扱いが嫌って言っといて、いざって時は"ブラッド"頼りなんてさ」
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20