422: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/09/19(月) 22:54:46.59 ID:ZdJOQ53Yo
"神機兵"の動きが止まる。
その隙に、私はひとまずユノの元に辿り着く事には成功した。
両手に持つものは何もない。
私の神機は、硬直した"神機兵"の脇腹に投げ込まれていた。
「ユノ!」
「……あ、隊長、さ――」
――金属同士の不協和音が、頭上に響く。
咄嗟の判断だった。
見上げることもせず、アスナちゃんとユノを両脇に抱え、その場を脱する。
煙の上がった方を見据えつつ、ユノを下ろす。
行動を終えた傀儡は微動だにせず、今度こそその機能を停止させていた。
ユノの方に視線を戻し、私は腰を下ろす。
「大丈夫?」
「……ごめんなさい、ごめんなさい。私……」
敵と直面した恐怖だろうか。
私はともかく、助けるはずのアスナちゃんまで巻き込んでしまった負い目だろうか。
弱り切ったユノの姿を見るのは、これが初めてだった。
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