406: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/07/31(日) 03:47:08.69 ID:GwOmwNNvo
ここを病室とするなら、彼らはフライアに運び込まれてから今まで、少なくとも医療装置ではないそれに繋がれ続けていたことになる。
治療どころか、生活もない。
かろうじて生かされてはいるようだけど、ここから見渡せる範囲だけでも、みな無事とは言い難い状態だった。
憤然とした感情を抑え込み、カプセルの開閉装置と思われる箇所に指を伸ばした瞬間、
『待て。これ以上の勝手な行動は許さん』
平坦で、無機質な音声が制止をかける。
「……ジュリウスか」
「……この状況の説明を要求します」
『お前達に言う事はない』
それが人の、ジュリウスの声だと認識する間に、反応が遅れた。
彼はここまで、無感情に振る舞える人物だっただろうか。
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