32: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/08/14(金) 20:57:37.38 ID:l08ZVGCi0
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結局、雨宿り"にも"なる"神機兵"に無断で乗り込み、シエルの救援に向かった私は、
命令違反も合わせ、懲罰としてしばらく独房に入れられることになった。
釈放されるまで長くはかからなかったけど、ジュリウスには一連の件でかなり迷惑をかけてしまったようだった。
彼は私の行動を諫めつつも笑って許してくれたけど、以降も出来るだけ彼の眼差しに応え、償っていこうと思う。
シエルの方はというと、事件以降、より距離が縮まった気がする。
具体的には、バレットエディットについて積極的に熱く語ってくれたり、感極まって抱きついてきたり。
最初は驚くことの方が多かったけど、シエルが私に色々な表情を見せてくれるようになったのが純粋に嬉しかった。
……とりあえず、100年先も友達でいられるように頑張ってみよう。
また、この事件を機に、今まで不明だった私の"血の力"の内容も明らかになった。
その力は"喚起"。周囲に影響を及ぼすという点では、オラクル細胞の活性化を周囲に促すジュリウスの"統制"と共通しているけど、
私の持つ"喚起"の本質は、触れ合った人が"ブラッド"であれば"血の力"の発現を、
通常の神機使いであれば"血の力"の片鱗である"ブラッドアーツ"の覚醒を促すことができる、というものらしい。
特に後者は現状私でしか再現できない現象であるため、一層の活躍を期待します……と、ラケル博士に念押しされた。
……ジュリウスといい、ラケル博士といい、人と関わり合うのは正直得意じゃないんだけど、中々思うようにいかない。
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