【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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201: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/12(火) 01:44:29.03 ID:sot8cAHCo


 駆ける。
自分を突き動かす、ある情動から解放されたくて。
でも、その方法を知らず、知ろうともせず、ただ無抵抗に呑まれるままで。
そんな矛盾を孕んだまま、私は独り、無人の街を駆けていた。

――"いくら恐怖に曝されようと、苦痛を与えられようと、それがお前だけの問題なら私は構わない"
"だが、それが他の人間に降りかかるのであれば話は別だ。自身に阻止できるだけの力があるなら、全力で解決に当たらなければならない"

"じゃあお父さんは、私を助けてくれないの?"

"お前が私の言う事を守っていれば、まずそんな目に遭うことはないからな"

――知られた。
よりにもよって、彼に。
閉じ込めてきた過去を。
向き合えずにいる自分を。

裏切った。
失望される。

――"お父さん!えっとね、今日はね、お兄ちゃんが――"

"……食事が済んだなら、早く自分の部屋に戻りなさい"

"あっ……そ、そうだ!学校のテストで――"

"何度も言わせるな"

"――っ!……はい……"

――ずっと、見てもらえなくなる。



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