【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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142: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/23(水) 01:28:57.42 ID:+IcfBHrRo

――その瞬間。
私が今まさに使おうとしていたものと、全く同形状の物体がこの場に投げ込まれた。
それを察知した私は、即座に視界を閉ざす。
何も知らぬアラガミ2体の視聴覚を刺激する、眩い光。
突然の出来事に体勢を崩した中型アラガミは、それと同時に飛来した弾丸に頭部を撃ち抜かれた。

「無事だな、副隊長」

「その様子じゃ、まだまだ余裕って感じ?」

救援に現われたのは、ジュリウスとロミオの2人だった。
ジュリウスは私に目配せすると、独り中型アラガミの処理へと向かう。
私はそれに応える形で完全に立ち直り、ロミオと共に目を眩ませた戦車型を仕留めに向かった。

戦車型が眼前に迫る中、ロミオがしたり顔でこちらへ銃口を向ける。

「受け取れ!」

銃口から放たれた光弾は私の身体に浸透し、再び力を漲らせた。
神機が捕喰した"オラクル細胞"は活性化と共に、神機の中で銃形態用のエネルギー弾として生成される。
そのエネルギーは"オラクル細胞"の活性化作用を持った、支援用の弾に転用する事も可能で、
それを味方に"受け渡す"ことで、対象に通常の捕喰活性化以上の効果を与えることが出来るのだ。
私も先ほど捕喰した小型アラガミの弾丸をロミオに受け渡し、相互に活性化が発動する。

極限まで高められた身体能力で私は跳躍し、その場から立ち上がろうともがく戦車型の背に飛び乗る。
そして、間髪入れずに斬撃を加えることによって、ボックス状の器官を片方ずつ切り落とされた。
苦痛に喘ぎながらも、ようやく視聴覚を回復させた戦車型は、最期の悪あがきとして、再び巨大弾頭を胸部に生成し始める。
しかし、アラガミの正面にいたロミオが、それを許すはずもなかった。

「どりゃああああっ!!」

雄叫びを上げ、ロミオが戦車型の胸部の、剥きだしになった発射器官に神機を突き刺す。
いや、彼が持つ大剣のサイズと鈍器のような先端を考えれば、"捻じ込む"と形容した方が適当だろうか。
生成途中の巨大弾頭もろとも、ロミオの神機はどんどん飲み込まれていく。
アラガミの悲鳴が途絶え、彼が神機を引き抜いた直後、戦車型の内部で弾頭が自爆した。
再び、自らの攻撃で痛手を被った戦車型は一瞬肉体を膨張させ、ロミオが空けた穴から黒煙を吐き出しながら、ついに事切れた。


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