126: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/08(火) 22:42:02.35 ID:FK+Mc0HM0
「あ、そうそう、あなたのことは、極東の流儀に倣って、"先輩"って呼ぶからね!」
そんな流儀、今初めて聞いた。
いや、こっちにも先輩はいるけど。
もしかしてどこかで騙されてるんじゃないかと、少し心配に――
「……いいでしょ?」
……あ、はい。どうぞ。
「やったー!それじゃあ先輩、これからもどんどん任務に連れてってよ!」
「私は弱音なんか吐かないし、どこまででもついてくから!」
これまで以上にエリナに捲し立てられ、少し困惑する。
もし彼女に尾があるなら、興奮で千切れんばかりに、ぶんぶんと振られているんじゃないだろうかと思ってしまう程だ。
「そうだ、あとさ、買い物も行こうよ!」
「コウタ隊長の家の近くに、可愛い雑貨屋さんがあってね――」
今まで自分を抑え付けてきた分もあるのだろうか、エリナの勢いは止まらない。
純粋な好意をぶつけてきてくれることに悪い気はしないし、むしろ嬉しいんだけど、
今まで接してきた、素直になれない彼女の変貌ぶりを考えると、誇らしいような、少し寂しいような。
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20