【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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101: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/04(金) 22:57:15.68 ID:KfQkdvPD0

そんな中、フライアへのアラガミ素材搬送に出ていたジュリウスが、ラケル博士を伴い、数日ぶりの帰還を果たした。
副隊長として、私が先行して二人を迎えに行くと、再会の挨拶もそこそこに、ラケル博士がある案を提示する。

「ロミオが"血の力"に目覚めない事を気に病み、一度"ブラッド"を離れようとしたとか……」
「歩みは人それぞれ、急かすつもりはありません……ただ、もしその事でロミオが隊にいづらいのであれば」
「……"ブラッド"の任を解き、極東支部の部隊に組み込んでいただくよう、榊博士にお願いすることもできますよ」

少なくとも、それをロミオが望んでいないのはわかる。
ラケル博士なりの気遣いだという事は見て取れるけど、ここは私が――

「いえ、その必要はありません」
「ここにいる副隊長をはじめ、シエルもギルも、ナナも……そしてロミオも、全員がかけがえのない存在です」

――強い口調で、ジュリウスが機先を制する。

「数多のアラガミを斃し、数々の危険を乗り越えられたのは、ひとえに、"ブラッド"が完璧なチームだからです」
「"ブラッド"の中に至らない者がいれば、私が守るだけのこと」
「……誰も、脱落させはしません」

ジュリウスは、ロミオの脱走騒ぎについて、詳細まで知っているわけじゃない。
しかし、彼の言葉には、傲慢さや、その場限りの出任せを一片も感じさせない、高潔な意志の力が宿っていた。



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