男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その3-2
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◆SetoseN//M
[saga]
2015/05/20(水) 22:10:48.18 ID:MdRMK5Njo
男「流石にそこまでは書いてなかったよ」
男「でも、君の行動原理を考えている中、それを見つけてさ」
同「それ?」
男「まぁ、古文書のことだけれど、それにはこうも書いてあってね」
男「善意の退魔士である、と」
男「下手すれば宗教家よりも遥かに最低限の礼しか貰わずにやっていたそうじゃないか」
男「確かに、君と同じくらいならば食料すら無くても死なないのだから並みの人間よりは節約出来そうなものではあるが」
男「おかしいだろう?」
男「なんでそんなにお金をもらわなかった?」
男「貰えなかったわけではなく、貰わなかったんだ」
男「善意以外の理由があると考えるの普通だろ?」
同「それで、気付いたんだ」
男「そういうこと」
同「そ、ボクの家は人間でありたくて周りに媚びへつらってたって訳」
同「人なんていくらでも殺せただろうに、そうやって脅したり何かせずね」
男「それは結果として正しかったと思うよ、そういう悪者なら初代で退治されていただろう」
同「でも、媚びへつらっていたってことは変わらない」
同「代を重ねる毎に人になっていくのがボクの家では喜ばしいことだったんだよ」
同「ボクの親の代でついに霊感すらほとんど無い普通の人間、純粋に半々と吸血鬼の割合は減っていくんだから当たり前だけど」
同「10代目で1000分の1以下の割合のはずなんだから」
同「吸血鬼としての力が使えたのはせいぜい6代目あたりまでで、そこからは廃業していたはずだったんだ」
同「でも、ボクが産まれてしまった」
同「親戚一同恐れ慄いたそうだよ、自分の子どもや孫にもまだ化け物が産まれるのかも知れないとね」
同「で、ボクがどういう扱い受けたかわかる?」
男「何となくはね」
男「君は怖がられてるんだろう?」
同「わかってるじゃん、その通りだよ」
同「ボクは色んな意味で怖がられているんだよ」
同「ボクが産まれたせいで、みんな」
同「ボクなんて産まれなければ」
同「とか思ってた時期もあったけど、いくら泣いて死にたがってもボクは死なないからね」
同「しょうが無いから家のこと調べたよ」
男「それで、何のための退魔士かがわかってしまったと」
同「うん、この血をこれ程憎んだときはなかったよ」
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