男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その3-2
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◆SetoseN//M
[saga]
2015/05/20(水) 22:09:58.84 ID:MdRMK5Njo
同「で、ボクは恐らくその半不死者初代ぶりの半分な訳だけど」
男「ということは初代ってのは君並に戦えるんだね」
男「そりゃ仕事に出来るわけだ」
男「当時ここらへんには大きい神様もいなかったみたいだし、役に立ったんだろうねぇ」
同「別に人の為にだと、は思ってないけどね」
男「やっぱり退魔士業が嫌いなんだ」
男「だから自分の気の向くままにしかやらない、人の依頼を受けたりはしない、困ってる人を探して助けたりもしない」
男「別に君のそれをどう使うかなんて君の自由だからいいんだけれど」
男「頑なにお金にはしたくないみたいだね」
男「その気になれば仕事に出来るはずなのに」
男「どうしてかな」
同「べっつに、好きじゃないだけだよ、人でいたかった先祖の仕事なんて」
男「人でいたかった?」
同「え、あ、あー、ちょっと待って」
男「昔はコミュニティが現代の僕らでは想像も付かないくらい狭い、外国なんてあるかすらわからないどころか」
男「日本の中ですら国があるような感じで、コミュニティが狭いというより世界が広かったと言うべきなのかも知れないけれど」
男「狭いコミュニティであるということは、自身を構築する世界も狭いということで」
男「当然、人との関わりはその人の在り方に大きく関わり、依存度は遥かに大きかっただろう」
男「そんな中、初代は墓から生まれて」
男「拾われて、育てられて、半分人じゃなくて」
男「君が苛ついている理由はそこなんだろう?」
同「苛ついてる、まぁ苛ついてるんだろうね」
同「あーあー、こんなの人に言うもんじゃないんのに」
男「人であると認められたくて、コミュニティに入れてもらいたくて半人半妖の君の先祖は」
男「化け物退治を、退魔士を始めたんだ」
男「人の為に人ならざる者を倒す半人は人だろう、そうに違いない」
男「何故なら『人である』としていれば非常に有益であるから」
同「恥っずかしいなぁもー」
同「そこまで書いてあったの?」
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