提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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305: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2016/07/31(日) 22:55:49.55 ID:uwv4RRxW0
住民たちは老若男女とわず礼服を着用していた。

文字通り一生に一度あるかないかの機会だと理解していたからだ。

緊張がないとは言えない。深海棲艦を間近で見る機会は最近ではほとんどなくなっている。

それが比較対象にならないほど、大元帥に会える機会はない。

皆は静まり返っていた。

比叡が帰投した瞬間から開会されるので、その時を待つ。

大きな期待と若干の混乱が心の中を満たしていた。

那珂「みんなー、おまたせ! 観艦式を始めちゃうよ☆」

艦隊のアイドルが宣言し、住民は大歓声をあげる。

戦艦も空母も駆逐艦も観艦式に全力で臨んでおり、ありていに言えば皆うつくしかった。

那珂は瞬きのリズムすら代えずに周囲を見渡し判断する。

住民は熱くなっている。

比叡は着岸しており、大元帥の視線を感じ取ることができた。始めるタイミングとしては及第点だろう。

少し気がかりなのは深海棲艦だった。

レ級や港湾棲姫は感情を読み取れたが、北方棲姫に対しては同じようにできなかったからだ。

初めて出会った姫であろうと、那珂にとってはファンのひとりだ。

全力で楽しんでもらいたい。

ファンに向かって手を振りながら再度視線を巡らすと、笑っているレ級、嫌そうな顔をした港湾棲姫、無表情な北方棲姫が手を振り返していた。

那珂「キャハ☆ さっそく始めちゃうよ。みんな、聞いてね!」

静寂が訪れ、すぐに曲が流れ始める。




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