提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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248: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2016/04/26(火) 21:31:23.62 ID:gXSTJlEZ0
――瑞鶴・日向――

瑞鶴「2人共艦戦は積んでないのね」

日向「相手が航空戦力を持たない戦艦だからな」

瑞鶴「長門さんが瑞……水上爆撃機を積んでいたらどうするのかしら。龍驤が爆戦を発艦しているから大丈夫か」

日向「即座にその可能性を考慮できるとはな。瑞鶴も偵察機を出すといい」

瑞鶴「何でですか?」

日向「思ったよりも早く終わるからだ。目視だけでは心もとないからな」

そう言いつつ、14機の水上偵察機を発艦させた。

他の見学者を見ると、同じように電探を起動させたり偵察機を発艦させたりしていた。

瑞鶴「急がなきゃ」

瑞鶴は彩雲を番え、3機だけ発艦する。この時、わずかに眼に黄金色の輝きが現れた。

日向「それだけでいいのか? 君ならもっと多くの艦載機を扱えるだろう」

瑞鶴「その、お恥ずかしながら、同期できる数は3機まででして。でも! 龍驤の訓練をサボっているわけでは無くですね」

日向「もう一度言ってくれ、同時に3機に意識を通せると言ったか?」

瑞鶴「呆れないでくださいよ、私も頑張ってるんです。操作自体は84機はいけるんですけども」

日向「いや、すまない。ただ、おどろいただけなんだ。責めているわけでも呆れているわけでもないのだが。瑞鶴よ、例えば赤城や加賀は何機同期できるか知っているか?」

瑞鶴「あの人たちだったら搭載機全部なんじゃないですか?」

日向「1機だけだ」

瑞鶴「嘘でしょ? 一航戦ですよ?」

日向「彼女たちに限らない話なんだがな。私達が艦載機を操るときはTSS※3でしかない」 ※3 time sharing system:細かく切り替えることで複数の処理を同時に実行しているようにみせる。

瑞鶴「え? てぃーえすえす?」

日向「ごく一部の艦娘だけがMT※4で操ることができる。龍驤を見てみるといい」 ※4 multi task:複数の処理を同時に実行する。

瑞鶴「なんか……眼の色が……というか光ってる?」

日向「今の君も、ほら」

胸部装甲から手鏡を取り出し、瑞鶴に渡す。

瑞鶴「わっ! 何ですかこれ!」

日向「わかったか? これは……」

瑞鶴「この鏡ものすごく可愛いです! どこで手に入れたんですか? 今度連れて行ってくださいよ」

日向「あ、あぁ。いつでもいいぞ。というか恥ずかしいな、なんだこれは?」

不意の一撃に日向は狼狽え、彼女にしては珍しい表情を見せた。そしてその鏡は実際カワイイ。

瑞鶴「すみません、話がそれちゃいました。わっ、なにこれ? 眼が光ってる」

日向「私達は勝手に虎視(トラノメ)と呼んでいるが、君はこんなにも低い練度でこれを使うことができるのか。もしかすると龍驤は本気で秘書艦の任を受け渡そうとしているのかもしれんな」

虎視は、ある日龍驤が確立した艦載機操作術だった。

同時に見るということは、威圧をかけるのとほぼ同じ意味を持っている。

艦体に影響はないが、それを操るのは心持つ艦娘だ。練度次第では直視できない程の重圧を受けることになる。

瑞鶴「日向さん、航空戦に突入します!」



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