提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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233: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2016/03/27(日) 23:14:16.79 ID:TIqwJd5t0
――劇の練習――

鳳翔「では交代して。私達の稽古を始めましょうか。場面は私達が翔鶴さん達に合流する所からです」

「「はい」」



雷「『翔鶴さんから入電だわ! ワレ・ズヰカクヲ・エイコウシ・キカン・リウジヤウハ・コウセンチウ ちょっと!? どう言うことなの! ねぇ、翔鶴さん何が起きたの!』」

響「『電話じゃないから話してもだめだよ。貸して』」

雷「『ちょっと、なにするのよ!』」

響「『キョテンニ・ゴウリウサレタシ・オウエンブタイヲツレテイク』」

暁は対潜哨戒に出てしまったが、つつがなく劇の練習に臨む。

調査隊役の彼女たちは応援部隊役の空母を拠点に案内する所を演じていた。



加賀「『なんですか? 五航戦ではないですか。物見遊山で首を突っ込むからやけどをするのよ。さっさと鎮守府に帰りなさい』」

赤城「『やめてあげてください、加賀さん。可哀想でしょう』」

加賀は赤城を見る。

赤城「『相手はただの五航戦なのですから』」

加賀「赤城さん、さすがにその言い方は……」

鳳翔「はい、やり直しです」

加賀「あ……、すみません」

駆逐隊は加賀と瑞鶴を見比べ、何か合点がいったようだった。

赤城「そういうこともありますよ。翔鶴さん、演技ですから泣かないでください」

翔鶴「あ、いえ。違うんです。この場面そのものが、何か胸の奥で引っかかると言いますか」

赤城「演技とはいえ仲間を置いて逃げ帰っていますからね。腑に落ちないこともあるでしょう。こちらへおいでなさい」

駆逐艦から翔鶴の顔が見えないように、赤城の胸で隠してやる。

赤城「大丈夫です。今は資源もまかなえています、訓練もできています、仲間も居ます。未だ終わりが見えない闘いでは有りますが……」

一呼吸置いてから澱みなく宣言する。

赤城「今度はあなた達を残して逝ったりはしません」

翔鶴「はい!」

航空母艦を眺める駆逐艦。

少し横で鳳翔が手招きをしていることに気が付き、我先にと駆けて行く。

手持ち無沙汰になった加賀は気絶する演技をしている瑞鶴を眺める。

演技ではなく本当に寝ているように見えた。

加賀「……」

呼吸音に乱れはないので寝ているようだ。

誰も加賀を見ていないことを確認した後、瑞鶴の頭を撫でてやる。

加賀「……」

瑞鶴「……」

瑞鶴の顔が赤くなった。




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