提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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200: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2015/12/20(日) 23:13:43.57 ID:2edvc8Ln0
瑞鶴「えぇと、稽古を付けてくれるのは嬉しんですけど。個人的な贖罪は大丈夫ですか?」

鳳翔「大丈夫です。状況は刻一刻と変化するものですから。一手ずつやって指摘していく形でやりましょう」

瑞鶴「はい。お願いします」

瑞鶴は矢を一手とり、射位に立つ。

甲矢は小気味良い風切り音とともに的に吸い込まれた。

乙矢も同様に的中した。

弓倒しを終え鳳翔を見る。

鳳翔「とても良いですね。もう一手やりましょうか」

瑞鶴「はい」

一手、もう一手と発艦し続けた。

その度、鳳翔は瑞鶴を褒める。

瑞鶴としても褒められること自体は心地良かった。

ただ、同じ言葉ばかり続いたため不安になる。

瑞鶴「あの、鳳翔さん」

鳳翔「どうかしましたか」

瑞鶴「何か指摘はありませんか。さっきから褒められてばかりで、その」

鳳翔「ふふ、適当にあしらわれているように感じてしまいましたか」

瑞鶴「いえ、そういうわけじゃないんですが」

鳳翔「すべて及第点です。私の技量ではこれ以上指摘することはないですね」

瑞鶴「本当ですか?」

鳳翔「本当です、自信を持ってください。あなたは翔鶴型2番艦、皇国空母の到達点です。才覚は十分。その上、しっかりと鍛錬を積み上げていますから」

瑞鶴「あの、ありがとうございます!」

瑞鶴もさすがに高揚した。

これだけ褒められた経験は今までになかったからだ。

瑞鶴は、自身の指導者を思い浮かべる。

瑞鶴や翔鶴が頑張っていることは認めてくれた。

しかし、なぜだろうか。

彼女は褒めてくれなかった。

彼女は褒めてくれはしなかった。

彼女に褒めてもらいたかった。



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