提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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◆zqJl2dhSHw
[sage saga]
2015/12/13(日) 23:13:20.61 ID:1rjESQhY0
――射撃訓練場――
瑞鶴「さて、道場についた瑞鶴です。さも当然という風に加賀が稽古していました。……何で休んでないのよ」
三立分の矢を取り射位に立っていた。
妨げにならないよう射終わるまで外で待つ。
軽やかな離れの弦音が耳に心地よい。
これは見るまでもなく的中だった。
瑞鶴「……よし!」
心の中で発声したつもりだったが、思わず口に出てしまう。
加賀の技量に疑いの余地はなかった。
一航戦を自負するだけのことはある。
瑞鶴「あれ? 何で戻るの?」
一本だけ射った後、残りの矢を取り退場してしまった。
加賀「こんな所で何をしているのかしら?」
瑞鶴「ひゃ! えっと、稽古をしに来たのよ」
加賀「……そう」
会話が続かない。まったく続かない。
矢を回収しに行くわけでもなく、道場に戻るわけでもない。
加賀は瑞鶴をじっと見ているだけだった。
沈黙に勝てなかった瑞鶴が口を開く。
瑞鶴「蜻蛉、回収してくるから私に稽古つけて」
加賀「別に、いいですけど」
意外な回答だった。快諾、とまでは言えないかもしれないが、加賀は瑞鶴の願いを聞き届けた。
瑞鶴「あれ? ちょっと待って! すぐ取ってくるから!」
瑞鶴は安土に向かって走る。
その姿を見て加賀は小さく笑みを浮かべた。
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