提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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192: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2015/12/13(日) 23:13:20.61 ID:1rjESQhY0
――射撃訓練場――

瑞鶴「さて、道場についた瑞鶴です。さも当然という風に加賀が稽古していました。……何で休んでないのよ」

三立分の矢を取り射位に立っていた。

妨げにならないよう射終わるまで外で待つ。

軽やかな離れの弦音が耳に心地よい。

これは見るまでもなく的中だった。

瑞鶴「……よし!」

心の中で発声したつもりだったが、思わず口に出てしまう。

加賀の技量に疑いの余地はなかった。

一航戦を自負するだけのことはある。

瑞鶴「あれ? 何で戻るの?」

一本だけ射った後、残りの矢を取り退場してしまった。

加賀「こんな所で何をしているのかしら?」

瑞鶴「ひゃ! えっと、稽古をしに来たのよ」

加賀「……そう」

会話が続かない。まったく続かない。

矢を回収しに行くわけでもなく、道場に戻るわけでもない。

加賀は瑞鶴をじっと見ているだけだった。

沈黙に勝てなかった瑞鶴が口を開く。

瑞鶴「蜻蛉、回収してくるから私に稽古つけて」

加賀「別に、いいですけど」

意外な回答だった。快諾、とまでは言えないかもしれないが、加賀は瑞鶴の願いを聞き届けた。

瑞鶴「あれ? ちょっと待って! すぐ取ってくるから!」

瑞鶴は安土に向かって走る。

その姿を見て加賀は小さく笑みを浮かべた。



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