提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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176: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2015/11/23(月) 00:14:45.94 ID:NoHVzsGH0
即断だった。大井を着任させるために駆逐艦3盃を解体処分する。決して、許せる内容ではなかった。

北上「大井っちにそんな咎は背負わせない。……アンタたちも馬鹿なこと考えないで」

暁、響、雷が泣きながら北上の元へ寄ってきた。

駆逐艦が3盃やってきた。

泣きじゃくり過ぎて何を言っているかわからなかったが、言いたいことは伝わってきた。

北上「自己犠牲が美徳なわけじゃないから。暁は一人前のレディって言ってたじゃん。……鼻水つけないでよ」

暁は頷きながら、北上の制服の袖で鼻をかむ。

北上は怒らなかった。

北上「雷も、誰かを助けたいなら自分と引き換えにするのはありえないから。……鼻水つけないでってば」

電も頷きながら、北上の制服の袖で鼻をかむ。

北上は怒らなかった。

北上「響もわかってるの? 誰かのために死ぬなんてありえないから。誰かのために生きて、生きて、結果死ぬことはあるけど。生き延びたことは恥でも何でもないから」

響は泣いたまま北上の胸に顔を埋める。

北上「あー、駆逐艦はうざいなぁ」

本心からの一言だった。

北上「けどまぁ、ありがとね」

これも本心だった。駆逐艦の面倒を見るのもそう悪くないと思えた。

大井には会えないかもしれないが、駆逐艦への指導を通じて、それなりの充実感が生まれ始めていた。

提督「さらに、極めて高練度な雷巡を駆逐の指導教官にさせるなとも指摘された。そんなことに使うより出撃させろということらしい」

北上が抱いた小さな願いは摘み取られた。



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