提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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157: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2015/11/01(日) 22:56:14.43 ID:/77XVT0Q0
執務室の方角から白い塊が飛んできた。

着地と同時に正体が明らかになる。

提督「間に合ったか? 間に合ったよな!」

青葉「ぜんぜん間に合ってません! もう終わっちゃいましたよ」

提督「何たること! 作戦会議を終わらせて、大本営との交渉まで終わらせたというのに!」

青葉「初めての演習なのに。これじゃ暁ちゃん達、泣いちゃいます」

提督「うぐっ。青葉よ、痛いところを突くじゃないか。成長したな」

青葉「ども、きょーしゅくです!」

提督「しかし、責務は果たさせてもらおう! ちょうど帰ってきたようだしな」

雷は暁を曳航して、長門は響と電を曳航して戻ってきた。

誰一人として五体満足ではない上に、第六駆逐隊は全員が涙していた。

負けてもいい程度の覚悟で臨戦していたのであれば決して流れない涙だと、見る者全員が感じ取った。

提督「皆、よく闘ってくれた。早速だが、結果発表をする」

那珂「全員、傾聴!」

提督「まず演習の勝利は、長門だ! また、単騎のためMVPも長門だ、おめでとう」

長門「あぁ、私にとって価値ある一戦だった。ありがたく貰っておこう」

提督「次に、第六駆逐隊のMVPは雷だ、おめでとう」

雷「……ぐすっ。ありがとう……えぐっ、ございます」

提督「講評に移る。まずは暁から」

暁「はい……ぐすっ」

提督「旗艦が随伴艦を庇うなど言語道断だ。結果として艦隊すべてを危険に晒すからだ。そんな艦娘は旗艦を務めるべきでない」

暁「……はい」

提督「ただし! 誰かを守ることこそ我々の存在意義だ! よく雷を庇った、暁ぃ!!」

暁「えっ? はい?」

提督「夜戦の照明灯もだ。あれがあったからこそ、お前たち4人が一斉に長門に挑むことができたんだ! お前にとってのトラウマだろうに、よく勇気を振り絞った」

暁「えーと、ありがとうございます。お礼はちゃんと言えるし」

提督「今回は花マルをやろう! よーしよしよしよしよし。いい子だ暁、よくできた!」

暁「はわわわ。頭をなでなでしないでよ! もう子供じゃないって言っているでしょ!」

提督の手は急に動きを止めた。

暁「ど、どうしたのよ? 急に止まっちゃったりして」

提督「すまない。そうだな、暁は一人前のレディだからな。つい、妙高や隼鷹と同じように褒めてしまった」



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