とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
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85: ◆A0cfz0tVgA[saga sage]
2015/06/01(月) 00:17:17.09 ID:aLofG+8n0

フラン「えっと……」ピッ



玄関へと着いたフランドールは、横の壁に貼り付けられた少し大きめのモニターを起動する。
これは来訪者が不審人物なのかどうかをチェックするための、所謂『テレビドアホン』と呼ばれるものである。
学園都市に限らず、外であってもそれなりにハイテクな家屋であれば備えられている機械だ。


『学園都市製』とくれば、大抵の人はオーバーテクノロジーが付加された得体の知れない機械なのかと身構えるだろうが、
これに限っては外のものとは殆ど変わらない、何の変哲もないテレビドアホンである。
そもそも『テレビドアホン』として必要な機能は、外の様子を知るためのカメラとモニター、
そして外にいる人間との意思疎通を可能とする通話機能があれば十分なのである。
それ以外の機能は蛇足であり、本来であれば必要のないものだ。


ところが、やはり学園都市には狂った発想をする人間がいるらしい。
巷には玄関先に芳しい芳香を漂わせたり、軽快なBGMを流したりする用途不明な機能がある商品や、
X線を照射して相手の持ち物を調べたり、催涙スプレーを噴射して不審者をその場で撃退できたりするという、
少々過剰すぎる機能をもつ商品が流通しているそうだ。


そんなものを一体誰が欲しがるのか些か疑問を呈する所であるが、驚くべきことに、
ヘンテコな機能が付いているにも拘わらず購入する人間がこの世にはいるらしい。
造る方も造る方だが、買う方も買う方である。これだから無意味な商品がいつまで経っても市場から無くならないのだ。




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