とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
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8: ◆A0cfz0tVgA[saga sage]
2015/04/27(月) 00:20:56.08 ID:4ztp0q/L0

パチュリー(何でこんな時に……薬はまだ効いてるはずなのにっ!)



パチュリーはこの公園に来る前に、気管支喘息の発作を抑える丸薬を飲んでいる。


発作が起こった時点で呼吸すら出来なくなるのだ。
魔術に『詠唱』と言うプロセスが必要とされる以上、発作が起こることは『戦闘不能』を意味し、
それはそのまま『死』という最悪の結末に直結することになる。


魔術師である彼女にとってはあまりにも重すぎる枷。
その枷を出来るだけ軽くするために、彼女は発作を抑える薬を毎日服用している。
それは彼女の亡き父親、ロータス・ノーレッジが残した研究資料から生み出されたものだ。
パチュリーは自身の侍女とも言えるリトルの手を借り、それを制作していた。


その丸薬を飲んでいる以上、発作が起こることはあり得ない。
確かに『症状を抑える』ものでしかない以上、絶対に起こらないとは言えないのだが、
それを加味しても確率かなりゼロに近いはず……パチュリーはそう判断していた。
第一、そうでなければこの場にいない。何時起こるかもわからない発作に怯えながら戦闘など、出来るわけがない。
それであればもっと他の、然るべき対策を立ててから事に望んでいる。


だからこそ彼女は、この場で発作が起こると全く考えていなかった。




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