とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
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743: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/10/11(火) 01:14:39.43 ID:i8/dHQWr0

そして姿形を似せることでオリジナルの力を借り受けるという方法は、道具だけに当てはまるものではない。
それは生物に関しても同じであり、十字教の中ではそれを利用して破格の力を手にした者が存在する。
十字教の開祖である『神の子』に生まれつき似ていたが為に、神の力の一端をその身に授かった者達。
『聖人』と呼ばれる彼らは、奇跡とも言い切れる偶然によって何者にも揺るがされない立場へと収まった。


生物同士であったとしても、身体的特徴あるいは魔術的記号を似せることで偶像の理論を成立させることができる。
それが意味することはただ一つ。『吸血鬼に似た体を造りだせば、吸血鬼と同じような力を手に入れることができる』ということだ。
偶像の理論を利用して吸血鬼の肉体を手に入れ、それによって得られる無限に近い魔力を自国の軍力とする。
それこそが、ヴラド三世が思い描いた構想であった。


だが言葉にするのは簡単でも、実際にそれを行うには問題が山積みだ。
その中でも最たるものが、『吸血鬼がどんな存在なのか分からない』ということだろう。
『偶像の理論』を成立させるためには吸血鬼の体を模倣すればよいのだが、その『吸血鬼の体』というもの自体が謎に包まれている。
似せようにも元となるものがわからないというのに、その理論を成立させることなどできはしないのだ。




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