とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
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740: ◆A0cfz0tVgA[saga]
2016/10/11(火) 01:11:33.29 ID:i8/dHQWr0

――――元々『竜の子の刻印』は、嘗てのワラキア公国の国王『ヴラド三世』が考案したものである。


当時のワラキア公国は、ルーマニアやオスマン帝国といった強国に囲まれた、不運な小国に過ぎなかった。
とりわけオスマン帝国に至っては、西欧で最大勢力の神聖ローマ帝国と拮抗するほどの力を有しており、
何時攻め入られて滅ぼされてもおかしくはない状況にあったのだ。
そんな情勢で王位へ就いたヴラド三世は、常日頃から国を護るための力を求めていた。
最早、病的と言ってもいい。オスマン帝国の人質となり、ハンガリーの謀略によって父親を殺され、
更には敵国同士の代理戦争として身内と殺し合った彼は、何者にも犯されることのない強大な力を望むに至ったのである。


しかし神聖ローマ帝国やオスマン帝国に匹敵する力など、一朝一夕で手に入るようなものではない。
兵力は兎も角、彼の二国は双方共に強大な魔術国家でもあったのだ。
神聖ローマ帝国は十字教最大派閥であるローマ正教を内包し、その恩恵を最大限に受けることが出来る。
一方オスマン帝国も多くの宗教を受け入れ、十字教、回回教、六星教などによる多種多様な魔術を有している。
正しく魔術界の双璧。もはや彼等によって行われる魔術界の覇権争いに介入するなど、自殺行為も甚だしい。
下手に干渉したが最後、あっけなく踏みつぶされることになるのは明白である。




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