225: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2015/08/10(月) 00:19:04.08 ID:Ns/1g1At0
一体、妹の身に何があったのか――――
扉の前に立ち尽くすレミリアの頭の中に、様々な仮定が思い起こされる。
しかし仮定が確証に至ることはなく、その思考は濃霧の中を歩くかのように定まらず、彷徨っていた。
妹の口から語られない限り、真実を知ることは出来ない。だが、少なくともこれだけは言えることがある。
それは彼女の身に起こったことは、『決して良いものではない』ということ。
どの程度『良くない』のかはわからない。ただ、それが軽いものであることを願うしかない。
レミリア「……」
どうすることも出来なくなったレミリアは、妹をそのままにして居間に戻る。
戻って眼に付いたのは、テーブルの上に並べられた2皿の料理。
一つは自分の、もう一つは妹の分。すっかり冷め切ってしまった料理の姿は彼女の心に寂寥をもたらした。
無言のまま椅子に座ってナイフとフォークを手に取り、ナイフでハンバーグを丁寧に切り分け、その一切れを口に含む。
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