213: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2015/08/09(日) 23:59:24.28 ID:3HuzRGYm0
レミリア(……帰ってこないわね)ジュー
レミリアはフライパンを揺すりながら、未だに帰ってこないフランドールを考える。
彼女は今、料理の真っ最中。
部屋の中には香ばしい肉が焼ける匂いが漂い、そこにいる者の胃袋を刺激する。
彼女がフライパンを勢い良く振り上げると、中から挽肉の大きな団子が宙へと舞い上がった。
今日の料理はハンバーグ。フランドールの好物の一つである。
本当であれば、今日造る料理をハンバーグにするつもりは全く無かった。
そもそも無能力者(フランドールは本日晴れて能力者になったが)であり、
奨学金をあまり多くもらえない彼女達にとって、肉料理などそう頻繁に食べられるものではない。
貧乏学生の例に漏れず、もやしやキャベツ、そして特売の卵を用いた健康的とは言い難い格安料理を作る予定だった。
勿論亡くなった両親の遺産はあるにはあるが、それについては成人するまでなるべく手を付けないようにしていた。
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