とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
1- 20
199: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2015/07/27(月) 01:34:22.96 ID:rwjASv/Y0

レミリアは静かに、そして素早く考えを巡らせる。


レミリアとフランドールは、元を正せば魔術の領域に属する人間だ。
超能力開発を受けた時点で魔術を捨てたも同然なのだが、それでも立つ位置が変わったというわけではない。
例え魔術を使えなくなったとしても、『魔術を知っている』という点は変わらないのだ。
彼女達はどう頑張っても、『魔術を知らない真っ当な科学側の人間』になることはできない。


それを考えると、『科学』と『魔術』の間にある確執は避けられない問題だ。
この二つの陣営が長年にわたって戦争状態にあるということは、レミリアも父親からよく聞かされていた。
今でこそ互いに不干渉を貫いているが、過去に於いては血生臭い争いを何度も繰り返していたと聞く。
レミリアにとっては心底どうでもいいことなのだが、だからと言って無関係を貫くことなどできはしない。


『科学』と『魔術』が敵対している以上、本人に意思とは無関係に彼女達は『学園都市の敵』である。
今は平穏を享受しているが、実際はいつ学園都市の尖兵に攻撃を仕掛けられるかわからないのだ。
レミリアは自傷覚悟であればある程度身を守ることができるが、フランドールは何の力を持たない一般人に等しい存在。
互いに離ればなれになるのは、二人にとって何の良い結果も齎さない。


故に、レミリアに学校側の要求を断るという選択肢は存在しなかった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
859Res/553.70 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice