184: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2015/07/21(火) 01:02:36.76 ID:lrL69xBH0
レミリア「……」
一方指摘されたレミリアは、此方を見たまま一言も言葉を発しない。
それが意味することは何か。言うまでもなく『図星を突かれた』ということだろう。
自分がこれから言おうとしたことを先んじられたのだ。それで思わず、言葉が詰まってしまった。
フラン「……やっぱりね」
そんな姉を見て、フランドールは蔑むような眼を向けながら呟く。
姉が敵であるということを見抜いた優越と、そして僅かながらの失望。その感情が彼女の顔に酷薄な笑みを浮かべさせる。
それはあたかも、小悪党を心底見下す人の顔のようであった。
しかし、彼女は決して『善人』などでは無い。
自分が我儘を言っているだけであり、そこに『正義』などという孤高なものが存在するはずがない。
第三者が見れば全員が全員、我儘を言うフランドールを『悪』と見なすだろう。
だが、今の彼女にとって自身の善悪のことなどどうでも良いこと。
重要なのは『姉が敵である』ということであり、『敵の謀略を見抜いた』ということだけである。
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