167: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2015/07/13(月) 00:22:22.98 ID:Of7k0Iw+0
何でも、学生が夜中にこっそりと街へ繰り出したりしないように、
そしていつまでも夜更かしをする学生へのお仕置をするために考案されたらしい。
設計者としては学生達には真っ当に育ってほしかったのだろうが、その気遣いは間違った方向に発揮してしまったようである。
学園都市では時折、『常識は投げ捨てるもの』と言わんばかりの奇天烈な製品が出回ることがあるが、
こんな所にまでその非常識さを発揮しなくてもいいのではないか。
ヴゥゥゥゥゥゥン…… ピンポーン!
低い唸り声のような音が聞こえた後、周囲に明るい電子音が響き渡る。
フランドールが呼んだエレベーターが1階に到着した合図だ。
エレベーターは静かにその口を開け、自身の召喚者をその身に受け入れた。
フラン「……」
引き上げられる鉄の籠に揺られながら、フランドールは備え付けられた鏡を見る。
そこに映るのは自分自身の姿。
白色の帽子に紅色の服。帽子には大きなリボンが結ばれており、少々頭でっかちな印象を受ける。
足には白色のソックスと、同じく白色の子供靴。
白人特有の色白な肌も相まって、遠目に見れば一着のタイツを履いているかと勘違いされるかもしれない。
頭から足にかけて白、紅、白と、何やらおめでたい配色になっているが、
日本人では無いフランドールにとっては全く関係の無い話である。
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