162: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2015/07/13(月) 00:14:24.84 ID:Of7k0Iw+0
フラン(面倒くさいことになっちゃったなぁ……)
学校からの帰り道。
フランドールは学校専属のスクールバスの椅子の上で、一人心の中でごちた。
窓から見える空は蒼く澄み渡り、白く輝く太陽が『まだまだ働け』と地を這う人間達を睨みつけている。
それに対して哀れな労働者達は、己の食い扶持を稼ぐべく疲れた体を引き摺って歩き回っていた。
そのおかげなのか、街の活気は未だに衰えることを知らず、寧ろこれから来る夜へ向けてさらに白熱してきているようにも見える。
おそらく労働者達は、このまま一日が終わるまでひと時も休むことは無く、
家に帰った後は布団に入って泥に沈むように眠ることになるのだろう。
そんな『社会の奴隷達』の様を、フランドールは何の感慨も抱くこと無く茫然と眺める。
就労の義務の無いフランドールにとっては、目の前であくせくしている有象無象など何の関係も無いことだ。
859Res/553.70 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20