151: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2015/06/29(月) 00:57:33.98 ID:nViWSLwi0
基本的に高位の超能力者というものは、それ相応の超能力研究の設備が整っている学校に通うのが普通である。
高位になる期待がかかった能力者も、青田買いによって優秀な学校に引き抜かれてしまうのが常であった。
故に、格としては平凡でしかないその学校に入学し、そして卒業していく生徒の殆どはレベル0かレベル1の能力者であり、
レベル2やレベル3ともなれば、学年で一人か二人いればいい方という状態だったのだ。
つまり、その学校にとって『レベル4』という存在は規格外の存在であり、
扱い方というものがわからず困惑してしまったのである。
加えて、周囲を取り巻く環境の変化に警戒したということもある。
低レベルの超能力者しか在籍していないその学校は、超能力開発を重きに置く学園都市にとって見れば、
『無価値なものしか存在しないゴミ捨て場』のようなものだ。
大きな研究所から能力開発の提携を相談されることはなく、学園都市上層部から御眼に叶うこともない。
『有用な鉱石(超能力者)』を発掘する際に出てくる、『無用な廃石(無能力者)』を隔離するためのボタ山でしかない。
無論教師達は、自分達の学校がそのような眼で見られていることをよく知っていた。
ただその立場を覆すような気概はなく、半ば諦める形で甘受していたのだった。
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