【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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2: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2015/03/11(水) 10:35:26.09 ID:Qsh5gqK30
初期艦は大事だ。とても大事だ。
共にこれから戦う初めての仲間なのだから、友好を築きやすく頼りになるに越したことはない。
百歩譲って初期艦が生真面目過ぎたりふざけていたり自信家だったりドジっ娘だったりおどおどし過ぎていたりしても、ゆくゆくはどうとでもなる。
――しかし、努力で解決出来ないことも、世界には確かに存在した。
「隊長、出撃ですか?」
「まるゆ、お前自殺願望でもあるのか? あるなら先に言え。解体者を大本営からすぐに呼んでやる」
「そんなの無いです。まるゆ、戦う為にここに居るんです!」
いかにもやる気がありますという目と仕草で自分への出撃命令を促すまるゆ。
それに深いため息を吐いた後で、提督は言葉を返す。
「お前達艦娘に“無茶”はさせるつもりだが、“無謀”なことをさせる気はない。確実に海の藻屑になる奴を出撃なんぞさせられるか」
「やってみなきゃ分かりません!」
「うるさいモグラ、いいからまずは工廠行くぞ」
「まるゆ、モグラじゃないもん!」
自分の肩程も無い身長の初期艦についてのデータに目を通しながら、彼は工廠を目指す。
何故彼女が自分の初期艦なのか、ここに配属される予定だった叢雲はどうなったのか、他にも様々なことが気にかかってはいるものの、そこに書かれている一文こそが、彼にとって今一番気になることだった。
――潜水能力に難あり。
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