【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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139: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2017/01/28(土) 00:04:58.52 ID:zDnng6t50
「――バカなんですか?」

「上官に向かってバカとはなんだ」

「私は艦娘と艤装の修理が仕事で、バカの修理は専門外です。あぁ、頭の中なら少し構造に興味があるので修理して欲しいなら言ってください」

「丁重にお断りさせてもらう。後、バカじゃねぇし」

「……貴方がどうなろうと私は気にしません。でも、少なくともあの子達は提督を程度の差はあれ信頼しています。それを忘れないで下さい」

「……あぁ、言われなくても分かってる」

 二人の視線の先には、ベッドに上半身を預け椅子に座ったまま眠っているシオイが居た。その目もとは少し腫れており、誰の目にも泣いていたのは明らかだ。
 普段は何があっても大抵終始笑顔の彼女が泣くというのは、彼女にとってそれだけのことがあったということに他ならない。

「明日、ちゃんと病院にも行ってください。行かないと言ったら海水で傷口を洗うとイムヤも言ってましたから」

「海水ぐらい何ともない。病院も必要ない」

「だったら、シオイの涙で洗いますか?」

「……それは、ちょっと痛そうだな」

 包帯の巻かれた提督の左腕。シオイはずっと寝ている今も、その腕を守るように掴んで離そうとしない。
 ――例え、そのせいで自分が本当に血まみれになっていようとも。


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