395:名無しNIPPER[sage]
2017/05/27(土) 15:06:22.22 ID:p0W/H8F3o
===「撫でられ奉行」
古今東西ちちんぷいぷい森羅万象なんじゃらほい。
今の気持ちを一言で表せと仰るならばーお釈迦さん。
「寝たい」
ビシッと周りに宣言し、野々原茜はドサッとソファに転がった。
疲れてたんだな眠いんだ。枕代わりのクッションは、筆舌に尽くせぬ良い塩梅。
すぅすぅと寝息を立てる彼女を見つけ、プロデューサーはそっと手を伸ばした。
いわゆる魔が差すと言うやつだ。
縁側で気持ちよく眠る猫の頭を撫でたくなったことはないだろうか? つまりはそんな理屈である。
(ふかふかしとる……)
プロデューサーは茜のくりくりとした頭を撫でながら、そんな感想を胸に抱く。
さらには指先を滑らせて、耳の後ろもこしょこしょこしょと。
「ふ、みゅ」
茜が鬱陶しそうに鼻を鳴らした。(まるで猫だな)と思いつつ、彼はその手を止めはしない。
耳からうなじへ撫で下ろし、髪を掬い上げながら頭頂部。
つむじの辺りをいじってやれば、先ほどよりも一際不満げな寝息が立った。
417Res/229.87 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20